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腸の調子を整えるために〜腸の働きを知る〜

名古屋市千種区のファミリータイズ鍼灸院です。


腹痛、下痢、便秘などのお腹の調子が悪くて悩んでいる方は多いと思います。


また、機能性消化管障害である機能性ディズペプシア、過敏性腸症候群(IBS)、難病に指定されているクローン病や潰瘍性大腸炎などで鍼灸治療を受けている方もいらっしゃいます。


総じてお腹の調子を良くする、腸の状態を良い方向に持っていくためには、治療と食事の両輪をしっかり回していくことが重要だと感じています。


今回は、「腸の働き」について、基本的なことを超簡単に説明していきます!




目次

1、腸の調子を整えるために知っておきたい腸の構造

1−1 小腸の構造と役割

1−2 大腸の構造と役割


2、意外と知らない腸の役割

2−1 「第二の脳」といわれる腸管神経ネットワーク

2−2 腸内環境を左右する腸内フローラ

2−3 腸は外敵と闘う最前線基地




1、腸の調子を整えるために知っておきたい腸の構造


お腹の調子を整えるために知っておきたい腸の構造

1ー1 小腸の構造と役割


お腹の調子を整えるために知っておきたい小腸の役割

その中でも小腸は、栄養素の消化・吸収の仕上げを行います。

小腸は「空腸」と「回腸」の2つから構成されます。境界は不明瞭です。

肝臓で作られ、胆のうから送られる胆汁と膵臓から分泌される膵液を利用し、胃から送られてきた内容物を消化します。

小腸で吸収された栄養素は、絨毛内の血管から肝臓に送られます。


1−2 大腸の構造と役割


お腹の調子を整えるために知っておきたい大腸の役割

大腸は、小腸で消化・吸収された残滓(かす)を処理する場所です。

脂肪酸やビタミンを生成してくれる腸内細菌の生息地でもあります。


小腸で消化・吸収された残滓(かす)は回盲弁という弁を通って大腸に入ってきます。

大腸は、盲腸→上行結腸→横行結腸→下行結腸→S状結腸→直腸の順に構成され、液状の残滓(かす)は、直腸に至るまでに固形状に変化していきます。


すなわち、盲腸から直腸に至るまでに水分吸収をし、便を形成、肛門まで送り出しています。食事から排便までの時間は24時間〜72時間といわれています。


2、意外と知らない腸の役割


2ー1 「第二の脳」といわれる腸管神経ネットワーク


腸は第二の脳と言われています

腸には約1億個の神経細胞が存在し、人体においては脳に次ぐ多さです。

腸のコントロールは、すべて脳が支配しているわけではなく、腸が自ら判断を下す機能を持つことから「第二の脳」とも呼ばれています。


脳腸相関」という言葉はご存知でしょうか?

脳と腸の情報交換は一方通行ではなく、腸からも脳にメッセージを発信するというものです。つまり、腸内の状態によって、その情報が脳へと伝えられ、そこからカラダのあらゆる場所に影響を及ぼすことになります。


2−2 腸内環境を左右する腸内フローラ



腸内環境を左右する腸内フローラ

腸内には、細菌が約1000種類、100兆個生息しています。

食物から得る栄養素をエサに発酵することで増殖します。また、さまざまな代謝物を生成することで、人体の機能に大きな影響を与えています。腸壁の粘膜に生息している様子がまるでお花畑(フローラ)のように見えることから、「腸内フローラ(腸内細菌叢)」と呼ばれています。


腸内細菌は、その機能から大きく3つに分類されています。


・善玉菌:代謝物が消化・吸収機能に役立つ


・日和見菌:腸内細菌で最も多いグループ。善玉・悪玉のうち、数的に優位な方に加勢


・悪玉菌:便秘や下痢を招き、代謝によって有害な毒素を作る


これらの理想的なバランスは、

善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7


この比率が逆転し、悪玉菌が優勢になると、腸内環境が一気に悪化し、さまざまな弊害が起こってきます。

また、腸内細菌は年齢とともに変化し、60歳を過ぎた頃から善玉菌が徐々に減り、悪玉菌が増え始めることも覚えておきましょう。


2−3 腸は外敵と闘う最前線基地


腸は外敵と闘う最前線の基地!

腸内に入ってくるものは、食べ物だけではありません。外界には、目に見えない細菌やウイルスが数多く存在し、食事や接触などによって体の中に侵入してきます。

このような外敵に対して、全身への侵入や増殖を防ぐために体内で闘ってくれるのが「免疫細胞」です。


実は、全身の免疫細胞の約60%が腸に集まっています。腸内細菌によって、腸内の免疫細胞は活性化され、食べ物と一緒に取り込まれる病原微生物や毒素などを排除しています。





 


消化、吸収だけでなく、体の免疫機能や脳にまで影響を及ぼすことは意外だったのではないでしょうか。

特に検査で異常が見られない過敏性腸症候群などでは、周囲に「気にしないように。」「もっとおおらかな気持ちを持ちましょう。」とだけ言われ、思い悩んでいる方も多いのではないでしょうか。確かに命に関わるような疾患ではないかもしれませんが、排便、ガスの悩みが生活の質(QOL)にもたらす影響は計り知れません。


自分の体の中の仕組みを知り、治療と食事の両輪をうまく回すことができれば、必ず体の調子は好転します。日々悩んでいる症状に対して「鍼灸」という選択肢もあることを、一人でも多くの人に知っていただけるととても嬉しいです。


当院の施術に興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問合せ・ご相談くださいね。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。







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